地域での商売はやっぱり「人」

さて、衣替え時、“まとめて宅配クリーニング”に出さなかった
1着のワンピースからのお話です。

毎度おなじみ的な安心感もいいけど、
あえてルーティンを外すからこそ得られる偶然の幸運「セレンディピティ」が大好きな自分、
これはいいチャンスと、いつものお店まで行かずに
近所の初見のクリーニング店にワンピを持って行きました。

ところがそのお店、素敵な偶然というより、なんだかwelcome感がない空気…
会員登録→料金システムまで、ワンピ1着出すだけなのに、
いちいち選択が多くてややこしくてわかりにくい。
しかも今度は私の悪筆のせいで登録用紙の名前を判読していただけず
「モリ〜…ムラ?」「モリ〜…べ〜?」と大喜利も始まる。
字が汚くてごめんなさい。
森林です。モリバヤシなんです…

最後レジに打ち込んでお会計が4000円近くになったので、
それならI丹のH舎に持って行った方がよかったなぁ…と料金の内訳を訊くも、
「え〜…内訳ですかぁ?…」と、項目だけで価格を説明してくれず。
いやいやこのお店、というか、あなたはないなと。
そして、あなたはここで接客している以上会社の顔なんだから、この会社もないなと。
この会社にお金を払いたくないし、大事な服も預けたくない。
そもそもサービスのクオリティがわからない初見の段階で
有料の会員登録をせねばならないのも好きじゃないし、
会員になったとしてもこのお店のリピートはない。
そして今日は「服をクリーニングに出す」というより、
セレンディピティを目的にいつもとは違うお店に来た自分…

そんな私のモヤモヤで申し訳ないけど
「ごめんなさい、やっぱりまた今度にしますね」と会員登録書とワンピを引き上げてきました。
その足で、この店とは別の会社のこれまた初見のクリーニング取次店に行きました。
年配のご夫妻で営んでいらっしゃる感じの、}
植木鉢が店先にいっぱい並んでる昭和な店構えです。
「こんにちは〜」と奥に向かって声をかけると
「はーい、こんにちは〜!いらっしゃいませ〜😃」と
何十年来の常連と感じられるような温かい笑顔と共に、
年配の女性がカウンターにいらっしゃいました。

「あら、1着で大丈夫? ワンピースね。〇〇円です」
「あっ、撥水加工をお願いしたいんですけど」
「撥水加工ね。そうね〜薄い色だからその方が安心よね」
「そうなんです、食事の時とか心配なので😅」
「そうよね〜😆 撥水加工は 〇〇円かかっちゃうけどいい?」
「それでお願いします」
「お名前は?」
「モリバヤシです。シンリンと書いて森林です」
「あら!! 森林さんっていうの? 素敵ね〜 私、はじめてだわー」
「ありがとうございます!みなさんに覚えていただきやすいんですよー」
「仕上がりは連休中で先になっちゃうけど大丈夫かしら? …じゃあ○日ね」と。
何も記入することもなかったし、スムーズに気持ちよく3分1500円ほどで終了。

そして仕上がりの日に取りに行くと。
私が引換券を探してもたもたしてると
「あら、なくても大丈夫よ😊 えーっとワンピースよね? 撥水加工の」
「そうですー」
「えーっと、モリバヤシさん!」
「そーーーーですーー!すごーーい! よく覚えててくださいましたね」
「はい、森林さんお待たせしました。またきてくださいね」
「絶対また来ます!!! ありがとうございました」

これはまさしくセレンディピティ!
どちらのお店の方も同年代であろう方。
おそらくパートスタッフと自営業の違いもあると思いますが、
同じようにフランチャイズ?のクリーニング取次店でも、
こんなに「仕事」が違うのかとびっくりです。

コロナ禍もあり、文字入力やタップだけで成立するビジネスや接客も増えたけど、
価格や利便性やサービス内容だけでなく、
地域での商売はやっぱり「人」だなぁとあらためて思いました。
また行くね!